一版的にあまり知られていないのではないかと思うのですが、”造作家具”にはその特性から分類して
”3種類”の造作家具が存在しています。まず基本的にな分類としては、「フルオーダー家具」と
「セミオーダー家具」に分けることができます。
さらに
「セミオーダー家具」にもその内容には幅があり、実際には「フルオーダーに近いセミオーダー家具」
と「既成品に近いセミオーダー家具」が存在しているのです。まずはそれぞれの特徴を簡単に箇条書きで
示してみたいと思います。
・フルオーダー家具専門業者もしくは大工職人へ依頼することとなります。
・基本的に、造作家具製作費用は高額なものとなります。(セミオーダーの1.5倍〜3倍)
・家具製作期間が長くなります。(最大4ヶ月〜半年程度かかることも)
・無垢材(木製)の家具を創作するのに適しています。
・物理的に可能な範囲であれば、自由な”素材””デザイン””サイズ”で製作可能。
・一般的な“家具要素”以外の要素(特殊要素)を付加することが可能。
・”コンセント””配線ケーブル”用の穴あけ加工・対応が可能。
・家具のデザイン、色、仕様のバリエーションが豊富。
・“センチ単位”での寸法調整が可能。(追加費用要素となりますが)
・フルオーダーに近い仕様で、費用が安く創作できる。
・揃えているパーツ、仕様バリエーション以外のものは対応不可。
・家具製作期間が短くて済む。(一ヶ月〜二ヶ月程度)
・一般的な“家具要素”以外の要素(特殊要素)を付加することは出来ない。
・”コンセント””配線ケーブル”用の穴あけ加工・対応が可能。
・家具のデザイン、色、仕様のバリエーションが少ない。
・寸法調整可能範囲が狭い。
・既製品に近い、安価な価格で創作できる家具も存在。
・家具製作期間が短くて済む。(三週間〜二ヶ月程度)
・基本的に、追加対応できるような要素はほとんど無い。
・”コンセント””配線ケーブル”用の穴あけ加工が対応できないものも存在。
造作家具といっても、実際には特性が大きく異なるものが存在している
ことはわかっていただけましたでしょうか。特に、”フルオーダー家具業者”と
”セミオーダー家具業者”に関しては、そのような表記もありますから、依頼する前に区別
がつきますが・・。”セミオーダー家具(フルオーダーに近い)”と”セミオーダー家具(既製品に近い)”
に関しては、「表記」があるわけではありませんので、実際にはなかなか一般の人目線
では区別がつかないものとなるのかもしれません。
建築士などが、実際に”セミオーダー家具業者”へ依頼する過程の中から、「対応可能な要素」
「対応不可能な要素」の範囲や「対応能力の有無」を見つけ出していかないとわからない要素も
あるからです。ただ、ひとつ目安となるのが「揃えている仕様(色・柄)の多さ」という要素。
家具の”色・柄タイプ”を豊富に揃えているところは「フルオーダーに近いセミオーダー家具業者」
である可能性が高いからです。
”造作家具”選びをする上で、私なりの指標を提示するとしたら、下記のようなものとなります。
*”無垢材(無垢の木材)”の家具を作りたいのであれば、「フルオーダー家具」業者を選ぶ。
*一般的に”造作家具”とすることに価値感を見出しているのであれば、「セミオーダー家具(フルオーダーに近い)」
が最適。
*正直、価格重視で「セミオーダー家具(既成品に近い)」を選ぶのであれば、「既成品家具」
を選択したほうが良い。
やはり、”造作家具”とすることの最大の利点が、「設置予定の空間仕様(床の色・柄など)に対してバランスの良い色・柄
とすることが出来る」「設置予定スペースにピッタリのサイズで家具を納めることが出来る」という要素です。
この”2つの要素”が完全に満たされないのにも関わらず、妥協して「既製品に近いセミオーダー家具」とするのは
無意味なこと。(既製品に近いセミオーダー家具で丁度2つの要素が満たされるときは、もちろん問題ありません)
実際多少”妥協要素”はあるものですが、上記2つの要素は、ぜひ、満たしたものとしておきたいものです。造作家具を
購入するのであれば。
□お買い得な「造作家具の購入方法」!!建築士の活用。
□造作家具の種類を知る!!「フルオーダーとセミオーダー」
□造作家具のメリットを知る!!「TVボード(テレビボード)を例とした比較」
□造作家具”ご検討のお手伝い!!「造作家具のコーディネイト業務」に関して。
当事務所(バウムプランニング)でも新築マンションなどの「造作家具計画」
のご依頼を承っています。地域として「神奈川中心」に「東京・埼玉・千葉(東京寄り)」
が対応範囲となっています。ご興味のある方は、お気軽に下記よりご相談・ご連絡いただけ
ればと思います。
榑林 宏之(くればやし ひろゆき)宛てにご連絡いただければと思います。